<普段絶対読まないような>物語の漫画を読もうと思ったのは、おそらくこうの史代の絵柄とか書き方とか空気とか、そういうものの所為だろう。硬質な感じが一つもない、春先の陽射しみたいに柔らかい世界だからこそ、半分夢のような穏やかな生活を、一緒に追い続けるつもりになれたのだった。
参さんは、亡き妻への思いを抱きながら、もう一つの感情を持て余している。自分の息子とあまり歳の変わらない仙川さんとの関係も、どろどろしたところがなくて気持ちがいい。
えーと、多分こうの史代は好きだと思う。好きになったきっかけは、「長い道」と言う作品。たまに読み返すとなんだか幸せになるような、家の本棚にしては珍しい1品です。



